リースバックは、持ち家を売却し、同時にその物件を賃貸として借り戻すことを指します。これは、特に高齢者の方々にとって、資産の一部を現金化し生活の支えとしながら、住み慣れた自宅で暮らすという選択肢となり得ます。リースバックの流れはまず、自宅の査定を行います。市場価格や物件の状態を見て査定額が出されます。
これは専門業者が概算価格を算出しますので、専門的な知識が必要となります。資産価値を把握するためにも、きちんとした査定を行うことが重要です。次に、その査定額で物件を売却し、同時にその物件を賃貸として借り戻す契約を結びます。この時点で、所有権は購入者に移るためリースバックは、戸籍上は賃貸なのです。
所有権を手放すことで課税対象が減り、また、物件の管理や維持費用は購入者側が負担することになります。リースバックのメリットは、まず、現金化による生活の安定化が挙げられます。また、物件の管理やリフォーム、修繕等の手間が省け、さらには、生活費の負担も減らすことができるのです。さらに、自分の死後の相続税や遺産分割問題から解放され、老後を安心して過ごすことができます。
ただし、リースバックにはデメリットも存在します。所有権を失うため、自由にリフォームすることができない、契約更新が保証されるわけではない、家賃が上がる可能性もあるなど、不安要素も含まれています。ですから、リースバックを検討する時は、メリットだけでなく、デメリットもしっかり考え、専門家との相談も重要となります。リースバックは、所有者のニーズに応じて、マッチするケースとそうでないケースがあります。
自身のライフステージや経済状況、将来の見通しを見つめ直し、多角的に吟味することが求められます。専門家による適切な査定やアドバイスを受け、自己のベストな選択をすることが大切だと言えるでしょう。